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2017.10.22

ミュージシャン=アーティスト?

ミュージシャン=アーティスト?

以前、アイドルとバンド、クラブDJの音楽性の違いについて書きましたが、今回は「ミュージシャンとは?アーティストとは?」を書いていきたいと思います。

おそらく一般的にはミュージシャンとアーティストを比較しない方の方が多いと思います。

ちなみに日本語に直すと多少ニュアンスが違って感じます。
ミュージシャン=音楽家、特に演奏家
アーティスト=芸術家

芸術家というのは画家でも書道家でも写真家でもとにかく芸術活動に打ち込んでいる方全員ということがわかります。

こう書くと音楽家は全員芸術家ということになりますが、音楽を聞く上でそのくくりで考えてしまうと様々な弊害がおきます。

ここで問題はミュージシャンの説明が「音楽家、特に演奏家」というところにあります。
(※「音楽家、特に演奏家」という説明はネット上の情報を元にしたものです。)

音楽家と演奏家は2分されます。作曲家は音楽家ではありますが演奏家とか言いません。もちろん作曲出来るということはそれなりに演奏できると言うことですが、作曲家を自称している人が自身を「演奏家です」と自己紹介することはあまりありません。
作曲家は基本的には表現者と考えて差し障りないと思います。では演奏者=表現者かというと絶対ではなくなります。

演奏者=表現者という図式が基本なのは間違いないのですが、演奏者の中には演奏>表現と、本来なら演奏<表現であるべきはずが、優先順位が逆になってしまうことがあります。

演奏者の感覚として「表現として良い方を優先する」という気持ちは当然あるのですが、演奏者の演奏の賛否を最初に決めるのは視聴者ではなく、プロデューサーか他のメンバーか本人です。
演奏者がレコーディングで録ったテイクのうち片方が「荒いが勢いがある演奏」、もう一方が「まとまっているが勢いがない演奏」だった時に演奏者としては前者が良いと思っても他者が後者を選択することも多々あります。現在はハードディスクレコーディングでいくつかテイクを録音してあとから差し替えなども楽にできますので後でテイクが差し替えられたり、なくなったりすることもあります。

またそもそも演奏者の考える良い演奏とプロデューサーが考える良い演奏のイメージが違うことすらありますので仕方がない部分もあります。ただ本当のプロフェッショナルの人たちはプロデューサーが考える良い演奏を再現出来るのだと思います。またバンドだとメンバー間で良いテイクの選択が違うこともよくあります。

ここで最初の「ミュージシャン=アーティスト」なのかというテーマにもう一度戻ります。アーティスト=ミュージシャンではないことは先程書きました。

「ミュージシャン=アーティスト」なのか=「演奏<表現」or「演奏>表現」なのかという事になります。
「演奏>表現」だとすると表現よりも演奏を重視するのでミュージシャン≠アーティストということになります。
「演奏<表現」の場合にのみ「ミュージシャン=アーティスト」といえると思います。

 

「演奏<表現」が非常に強いアーティストだと平気で自分の楽器を持ち替えてしまいます。逆に言えば音楽でなくても一番表現性が高い表現方法を選択するとも言えるでしょう。

例えばボーカリストが絵を書いたり、絵かきが小説を書いたりするのはよく見ます。またマルチなスキルを持っているアーティストも見かけます。
演奏より表現が優先しすぎることで演奏が蛋白になってありがちな曲になることもありますし、演奏が優先しすぎて自己満足的な装飾が多く、難易度が高い曲になることもあります。

楽器の練習をとても真面目にしている人たちからみると表現に重きを置きすぎて演奏がおろそかになっている人たちは不真面目に映るのかもしれませんし、表現に重きをおいている人たちから見る楽器の技術や演奏スピードの速さなどに重きをおいている人たちは大道芸に見えるのかもしれません。

結局のところバランスがミュージシャンの立ち位置を決めるという点は間違いがないと思います。

こういう視点で見てみるとアートの立ち位置って抽象的で難しいですね。

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